近代日本の身装文化(身装画像)
説明 東京本所の裕福な商家の一人息子が、部屋住みの不自由さから解放されて、神田の下宿屋での勝手な暮らしを楽しんでいる。小説を読むのが好きでたくさん買い込んでいることを知った同宿の女学生が、女中を介して借覧を希望する、というのが話の糸口。その女学生の独り立ち姿がこの日の挿絵。縦型の束髪はこの時代になると前方を大きく、高く膨らませるようになり、ボリュームからいえば日本髪の前髪、鬢(ビン=横髪)、髱(タボ=後ろ髪)とかわりなくなる。東京では花月巻が結われはじめ、この女性の髪もおそらくは花月巻。下宿屋というと学生が連想されるが、地方から上京した男女の学生ばかりでなく、宇野浩二の小説の世界を見るような子連れの夫婦者や、なにをしているかわからないような人間――良くいえば遊民、といった人間も少なくなかったらしい。風呂は多くは銭湯で、洗面も便所も共有ということは、この時代の人には大して気にならなかったようだ。それより三度の食事は上げ膳据え膳で、手をならせば女中が顔を出し、たいていの用事はしてもらえるということが便利、と考える人が多かったのだろう。(大丸 弘)
ID No. N04-002
出典資料 大阪朝日新聞
発行年月日 1904(明治37)年11月15日号
画家・撮影者 公文菊仙(公文菊僊)(1873-1945)
小説のタイトル 一軒家(31)
作者 村上浪六(1865-1944)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D003:[少女(ほぼ女学生の年頃(12~15,16歳))]
D7jog:[女学生]
D2so:[束髪(前期縦型の)]
D1ka:[髪飾り(櫛,簪,リボン)]
Vhaf:[袴(女性)]
時代区分・年代 20世紀初め;1904(明治37)年
国名 日本
特定地域 東京;神田
キーワード 女学生;造花;本
男女別 女性
体の部分 全身
備考 同じ連載とおぼしきもののタイトルは「一軒屋」となっている。