近代日本の身装文化(身装画像)
説明 毎月の命日に亡き父の墓参を欠かさない今年二十七になる娘。風邪のため三,四日遅れて寺を訪れ、思いがけない人を垣間見る。それは長いこと行方の知れなかった許婚の男性だ。第16回は墓守の元使用人を、積み上げてある閼伽(アカ)桶のもとで問い詰めている。使用人は奉公をやめても御主人様との身分関係は消えなかった。第17回は嫂から、第18回は兄から、長いあいだ懇望している身分ある求婚者との結婚をつよく勧められている。しかし娘は親のきめた婚約者が生きているかぎり、兄たちには従えないと。娘の恰好は墓参のときのまま。娘の髪は一見銀杏返しのようだが、前髪も横鬢(ビン)も髱(タボ=後ろ髪)も極端に小さい。女中の髪などにはこれに近いものもあるが、大家のお嬢さまの結うものではない。あるいは一種の束髪とも見られる。第33回で「手づから束髪を結い終わり」とあるのがこの髪型に近いことを見ると、束髪の変種という可能性は十分ある。(大丸 弘)
ID No. HC96-003
出典資料 東京朝日新聞
発行年月日 1896(明治29)年2月25日号 5面
小説のタイトル お菰様(おこもさま)(16)
作者 半井桃水(1860-1925)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D005:[20~30歳代の女性;年増]
D2:[ヘアスタイル]
Vhao:[羽織]
D80:[姿勢;ポーズ(特異な姿勢・ポーズ・格好一般)]
G14:[墓地のある景観]
時代区分・年代 19世紀終わり;1896(明治29)年
国名 日本
キーワード 墓参りの服装;黒紋付き羽織;竪縞のきもの;墓守;しゃがむ;閼伽桶(あかおけ);あか桶;柄杓(ひしゃく)
男女別 男性;女性
体の部分 全身;坐臥
関連情報 D08-017, D08-018, HC96-003