近代日本の身装文化(身装画像)
説明 裕福な実業家の後添い。「顔に少し険はあれど、世慣れたる身体の態度(コナシ)生き生きとして愛嬌あり」という三十五,六の女。第3回では開け放した夏座敷の庭に面した廊下を背にして、煙草盆をかたわらに、扇を手にして座っている。いかにも家の中を睥睨しているというかたち。来客を告げているのは女中。奥様の恰好は「明石縮の単衣に、鼠絽の夏帯、両手の指に宝玉入りの指環二つ三つ、帯の間にも女持ちの時計ぴっかりと金光を添えし」という威厳。第13回では客の売卜者(バイボクシャ)(=易者)への挨拶こそ愛嬌は好いが、床を背に座布団の上で背筋を伸ばし、上から見下ろす態度。もっとも易者という職業は医者などとはちがい、立てられるようで小馬鹿にされたりすることがある。この奥様の髪はもちろん丸髷だが、眉を剃っているのはこの時代ではもう珍しい。大きな扇子を広げて身を屈めている易者がかたわらに置いているのは、算木(サンギ)を入れ仰々しい錦の手提袋と、筮竹(ゼイチク)入りの細長い袋。(大丸 弘)
ID No. HC03-025
出典資料 東京朝日新聞
発行年月日 1903(明治36)年8月23日号 7面
小説のタイトル 幻灯(13)
作者 三品藺渓(1857-1937)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D005:[20~30歳代の女性;年増]
D2ma:[丸髷]
D1me:[眼・眉毛周辺の状態(眼・睫毛・眉の化粧)]
Vhan:[半襟]
D3ob:[帯の締め方;帯の位置]
D4ek:[易者;巫女;シャーマン]
Wbo:[かぶり物一般;帽子]
Wou:[扇子;団扇;扇風機]
Whu:[袋物]
時代区分・年代 20世紀初め;1903(明治36)年
国名 日本
キーワード 奥様;眉落とし;小紋のきもの;お太鼓結び;座布団;易者;烏帽子;十徳;扇子;手提げ袋;床の間;床框(とこかまち);生け花;地袋
男女別 男性;女性
体の部分 全身;坐臥
関連情報 HC03-022, HC03-025