近代日本の身装文化(身装画像)
説明 東京下町の売卜者(バイボクシャ)(=易者)の店先を訪れたある大家勤めの女中。しかし女は易を見てもらうのが目的ではなく、この家に寄寓している易者の身内の若者の様子を知りたいらしい。五十五,六の易者の「法服まがいの扮装(イデタチ)厳めしく」とある衣裳は、ふつうの単衣の上に黒い十徳を羽織り、頭に小さな揉烏帽子(モミエボシ)。この恰好は本文に「法服まがいの」とあるように、医師や入道者、絵師、文人などが世間からのある距離を示す気持ちで用いた。ただし烏帽子を冠るのはごく一部の易者だけだろう。この男は筮竹(ゼイチク)を抱いているが、筮竹は算木(サンギ)を置くためのものだから、前に算木と机がなければ、筮竹はこけ威し以上の意味はない。(大丸 弘)
ID No. HC03-024
出典資料 東京朝日新聞
発行年月日 1903(明治36)年8月16日号 7面
小説のタイトル 幻灯(6)
作者 三品藺渓(1857-1937)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D4ge:[下女;下男;召使い]
D2sim:[島田;高島田]
D4ek:[易者;巫女;シャーマン]
Wbo:[かぶり物一般;帽子]
時代区分・年代 20世紀初め;1903(明治36)年
国名 日本
キーワード 女中;易者;烏帽子;十徳;筮竹(ぜいちく)