近代日本の身装文化(身装画像)
説明 第1回には例によってヒロインの紹介がある。「深張りの美人傘傾けながら、なにか様子ありげに辺りを見回せし年頃十八九の娘(……)。美人は一時神明きっての花と唄われた青柳のお染めという評判娘、縮緬中形ものの単衣に浅黄繻子の帯、頭はあっさりとした銀杏返しに平打の銀釵(カンザシ)、見たところ飽くまで意気且つ優美(シトヤカ)な人品(ヒトガラ)なり」と。美人傘という言い方があったらしいが、この時代の傘、とくに日傘が深張りであったのは西洋伝来で、女性の人目を避ける意図が強かったため。「蓮見連がじろじろと見詰めるを上の空に(……)」とある不忍池の蓮の盛りは夏のさなか、単衣の下に襦袢の白い襟が覗いている。中形とあるがもちろん浴衣ではない。いまは浴衣と中形が結びついてしまったが、この時代はまだ小紋ではなく大模様でもない染め柄を中形と言ったまで。(大丸 弘)
ID No. HC02-022
出典資料 東京朝日新聞
発行年月日 1902(明治35)年8月17日号 7面
画家・撮影者 右田年英(梧斎年英)(1863-1925)
小説のタイトル 鬼薊(おにあざみ)(1)
作者 三品藺渓(1857-1937)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D7sh:[小説のヒロイン;挿絵美人(この年の評判小説中の美人)]
D004:[適齢期の娘;新造;(1) 嫁入り前の娘,新妻,さらに一般の他家の妻女をいう。]
D2ic:[銀杏返し]
D1ka:[髪飾り(櫛,簪,リボン)]
Vhan:[半襟]
Wkas:[傘]
時代区分・年代 20世紀初め;1902(明治35)年
国名 日本
キーワード 総柄のきもの;日傘
男女別 女性
体の部分 上半身