近代日本の身装文化(身装画像)
説明 客と対座している主人のところに、小間使いが別の来客を告げに来た。主人と客との四,五十センチほどの膝の間に、茶器と煙草盆とが置かれている。五十がらみの主人は細かい縞のきものに羽織、首もとに覗いている下着の襦袢は濃い色でおそらく紺系。下着に白いものを着る習慣はまだ無かった。両手で羽織の紐をつかむようなしぐさ。対座しているとき煙草を吸わないで手持ちぶさたの男は、きものの袖を引っ張ってみたり、肘までまくったり、襟をしごいたり、羽織の紐をほどいてみたり、あまり行儀のいいことではないが、きものはけっこうお喋りの演出の小道具になる。向かい合っている中年の女性の髪は縦型の束髪。上げ巻の部類だが、後頭部の髪の捻りように夜会巻への移行的な風がある。襖の向こうの小間使いが畳に突いている手は、目上の人にものを言う場合のかたち。(大丸 弘)
ID No. HC01-008
出典資料 東京朝日新聞
発行年月日 1901(明治34)年11月6日号 4面
画家・撮影者 右田年英(梧斎年英)(1863-1925)
小説のタイトル 俤(おもかげ)(8)
作者 武田仰天子(1854-1926)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D005:[20~30歳代の女性;年増]
D2so:[束髪(前期縦型の)]
D3ob:[帯の締め方;帯の位置]
D016:[中年~初老の男性]
Vhao:[羽織]
D4ge:[下女;下男;召使い]
D80:[姿勢;ポーズ(特異な姿勢・ポーズ・格好一般)]
Wki:[喫煙関連;タバコ;キセル]
H6:[和座敷一般]
時代区分・年代 20世紀初め;1901(明治34)年
国名 日本
キーワード 小紋のきもの;お太鼓結び;後ろ姿;背面;黒紋付き羽織;竪縞のきもの;座布団;茶器;煙草盆;小間使い;黒襟;手の突き方
男女別 男性;女性
体の部分 全身;坐臥