| 説明 | 右側の花魁(オイラン)は、夫が義理で必要とする金を工面するため、切羽詰まって身を売った女。その花魁に逢いたがって見世格子の前で騒ぎを起こした知り合いの娘を、楼主に事情を話して花魁に逢わせているのが左端の土地の顔利き。顔利きの本業はたいてい火消しや仕事師の親分、兄貴分だが、表向きの商売は形ばかりで本業は博打うち、という人間もいる。近隣の揉めごとの仲裁や用心棒のような役割に、けっこう重宝な存在だった。威勢がよくて頭も切れるこういう男たちが、身なりでも下町の意気を代表していた。いわゆる七五三仕立というような身幅の狭いきものを着て、前を開き気味にして、胸の文身をチラつかせる。花魁が店を張るときに着るのは「しかけ」(=裲襠(ウチカケ))といって大仰なきものだが、自分の部屋で着る部屋着はふつうのきものと変わりなく、ただし掛襟の幅が四寸(約12センチ)ぐらいある。もっともそれは吉原の話だから、洲崎の、しかもこの時代はずいぶん変わっているだろう。この絵では花魁は、部屋でもしかけ風の大きなきもののままでいるようだ。髪には島田の髷に鹿の子かなにかの懸物をし、素人とはちがう華やかな風にしている。(大丸 弘) |
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| ID No. | HC01-002 |
| 出典資料 | 東京朝日新聞 |
| 発行年月日 | 1901(明治34)年4月17日号 4面 |
| 小説のタイトル | 遺物の軸(かたみのじく)(27) |
| 作者 | 半井桃水(1860-1925) |
| 資料タイプ | 挿絵 |
| 身装画像コード | D2sim:[島田;高島田] D1ka:[髪飾り(櫛,簪,リボン)] Vuc:[打掛] D3had:[肌脱ぎ;胸のはだけ・くつろげ] H000:[照明;照明具(一般)] |
| 時代区分・年代 | 20世紀初め;1901(明治34)年 |
| 国名 | 日本 |
| キーワード | 花魁(おいらん);娼妓;遊女;女郎;仕掛け(しかけ);裲襠(うちかけ);七五三仕立て;襖(ふすま) |
| 男女別 | 男性;女性 |
| 体の部分 | 全身;坐臥 |