近代日本の身装文化(身装画像)
説明 第7回,第8回ともに同じ二人の従姉同士の娘。多少衣裳を違えて二日に渡って二人の紹介をしている。第7回、左の雪輪型の中の娘は、「髪は麗しく夜会結びに束ねて、白茶地縦縞の八重織の上衣に、同じ乱縦縞の下着を重ね古代模様繻珍の帯に、紅玉入りの帯留めを締めて、白の塩瀬の襟上品に似合わしく」という着付けの美人。もう一人は「浜縮緬の縹色地に、雪持笹の裾模様あるを三枚襲とし、房々としたる髪は高島田に結び上げて、バラの銀水引と、金台に白金の青海波ある根掛けとを掛けたり」という、いずれも今日元日の装い。本文では高島田の方が羽子板を持っているのに、挿絵では誤って束髪の娘に持たせている。小説中でふたりの女性を対比的に描くときは、この時代であれば一方を日本髪、片方を束髪とするのは常套手段。ただその束髪がこの年あたり夜会結びというのが多くなっている。いわゆる夜会巻は前期の縦型束髪の終着点のような存在。この時代はふつう夜会結びといい、大正・昭和期の夜会巻とはややちがうスタイルで、頭頂が目立って高い。この作品は河野鶴浦(巳之助)の遺した、数少ない作品のひとつの探偵もの。(大丸 弘)
ID No. D12-070
出典資料 大阪朝日新聞
発行年月日 1901(明治34)年1月1日号 10面
画家・撮影者 稲野年恒(可雅賎人)(1858-1907)
小説のタイトル 玉葛(7)
作者 河野鶴浦(河野巳之助)(生没年不詳)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード Jnn:[年始のひとと街;正月の行事と遊び]
D2sim:[島田;高島田]
D2so:[束髪(前期縦型の)]
D2ya:[夜会巻]
D1ka:[髪飾り(櫛,簪,リボン)]
Vhan:[半襟]
D3ob:[帯の締め方;帯の位置]
時代区分・年代 19世紀終わり;1900(明治33)年
国名 日本
キーワード 元日;高島田;簪;髪飾り;造花;竪矢の字;立て矢結び;お太鼓結び;帯揚げ;羽子板
男女別 女性
体の部分 上半身
関連情報 D12-070, HC00-013