近代日本の身装文化(身装画像)
説明 展覧会場の美人画の前でことばを交わしている女性は、いずれも吾妻コート。「緑の黒髪を無造作に揚巻に束ねて、黒の綾羅紗頗る上等と見らるる吾妻上衣(コート)を着し(……)」とある。隣の女性も吾妻コートで、これは「色の黒い品のわるい」婦人だというのだが、挿絵でそれを描き分けるのは無理。被布や道行をやや変形して毛織物を使用したのが吾妻コートの創意だった。この時代には襟の形を中心にデザインも年々変化し、生地も毛織物にかぎらなくなっていて、吾妻コートの定義も漠然としはじめている。この時代、各種展覧会、博覧会は多くの人を集め、中でも文展など絵画の展覧会には、知的好奇心に目覚めはじめた女性たちの、幅広い支持があったようだ。(大丸 弘)
ID No. D11-074
出典資料 東京朝日新聞
発行年月日 1899(明治32)年9月22日号 5面
小説のタイトル 美人画(19)
作者 三宅青軒(緑旋風)(1864-1914)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード H855:[展覧会・博覧会の展示場]
D2so:[束髪(前期縦型の)]
Vko:[コート(女性和装外套)]
時代区分・年代 19世紀終わり;1899(明治32)年
国名 日本
キーワード 吾妻コート;東コート
男女別 女性
体の部分 全身