近代日本の身装文化(身装画像)
説明 車夫につきまとわれている娘は、「文金高島田に金糸の根掛け、水の滴るような鼈甲前挿の櫛仇めかずして、(……)御召うす藤色の紋つき羽織に、小紋縮緬の二枚袷、すべて眼に立たぬようにとの注意疎かならねど、人の目につく器量の麗しさ是非なし」という美人。「初袷の着心地肌に涼しき頃(……)」というのは、冬の綿入れから袷に代わる3,4月頃、その袷を二枚重ねる二枚袷は、その春浅い頃や、初秋のおしゃれの眼目だった。しかしこの娘はできるだけ地味に作ろうという心であるらしい。文中に「かの夜会結びに蝦のリボン、華美(ハデ)な被布という今様ぶりとは反対の地味扮装(ヅクリ)」とあり、この時代の束髪、とりわけ新しい流行の束髪夜会や、広く用いられていた被布に対する、この時代の人の受け取り方がわかる。(大丸 弘)
ID No. D11-047
出典資料 東京朝日新聞
発行年月日 1899(明治32)年5月12日号 5面
小説のタイトル 江戸紫(1)
作者 三品馨園(生没年不詳)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D7sh:[小説のヒロイン;挿絵美人(この年の評判小説中の美人)]
D2sim:[島田;高島田]
Vhao:[羽織]
Wge:[下駄;クロッグ]
Wkas:[傘]
Vka:[掛襟]
D3ob:[帯の締め方;帯の位置]
Wzo:[草履;草鞋]
Wka:[鞄]
D4ji:[人力車夫]
時代区分・年代 19世紀終わり;1899(明治32)年
国名 日本
キーワード 文金高島田;紋付き羽織;格子のきもの;小町下駄;黒襟;お太鼓結び;帯揚げ
男女別 男性;女性
体の部分 全身