近代日本の身装文化(身装画像)
説明 正五位で局長という前途有為な中堅官吏の一人息子が、料理屋の女中を嫁にもらうといいだした。母親は士族の後家で名を玅貞といい、「八畳の茶の間、長火鉢の前に正しく坐りしは、切り髪の上品なる老女」。小紋のきものに黒っぽい被布を着ていて、この被布には小襟はあるが被布の特色である胸の総角(アゲマキ)が、あるのかないのかわからないくらい目立たない。そのため外出姿の第5回であると、こうした小さな絵で見るかぎり当時流行のコートと区別がつきにくい。ただし被布は外出にも家着としても用いられたが、コートを家の中で着ることはない。初期の吾妻コートはとくに、羅紗など地厚な洋服素材だったから。この時代のきものの裾袘(フキ)の厚さに注目。きものの大きなアクセントだった。第5回の三人は、二十五,六歳の嫁の島田、姑の老婆の切髪、十四,五の女中の桃割れ。(大丸 弘)
ID No. D11-039
出典資料 東京朝日新聞
発行年月日 1899(明治32)年3月29日号 4面
画家・撮影者 右田年英(梧斎年英)(1863-1925)
小説のタイトル 倶梨迦羅龍(くりからりゅう)(3)
作者 武田仰天子(1854-1926)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード H6:[和座敷一般]
D007:[女の老人]
Vhi:[被布]
D1hi:[ひげ]
Vhao:[羽織]
時代区分・年代 19世紀終わり;1899(明治32)年
国名 日本
キーワード 切り髪;小紋のきもの;口髭;黒紋付き羽織;火鉢;火箸
男女別 男性
体の部分 全身;坐臥
関連情報 D11-039, D11-040