近代日本の身装文化(身装画像)
説明 ここもまた本所のうちだが、「本所は広し、是はまた場末の場末、人棲む里とも思えぬ処」という辺鄙な場所が、明治も半ばのこの時代にあったのだろうか。主人公のひとりで、不行跡から離縁になった女が、桂庵(=口入屋)の世話で、一昔前の旗本の下屋敷のような古邸に、下女奉公することになった。この時代の女はコートを上に着るという習慣がまだなかったから、遠道の外出をするといっても、家にいるときの恰好と変わったことはなにもない。桂庵の男の背負っている、店の標(シルシ)を染め抜いた大風呂敷は、女の着替えや身の廻りのものの入った小行李と思われる。小商人や職人の女房は、夏冬の着替え一枚ずつに、よそ行きの帯ときものの一,二枚も持っていれば上等の方だったから、家を出るとか、後添えになるというようなときも、たいていは風呂敷包ひとつを抱いているだけだった。男が手に提げているのは、お邸へのご挨拶のお遣いものと、女の蝙蝠傘。(大丸 弘)
ID No. D08-104
出典資料 報知新聞
発行年月日 1898(明治31)年1月26日号 1面
画家・撮影者 鈴木華邨(1860-1919)
小説のタイトル 日の出島:御殿上り
作者 村井弦斎(1863-1927)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード Vhao:[羽織]
Vmom:[股引]
Wkas:[傘]
Wfu:[風呂敷(包み);布包み]
Wbo:[かぶり物一般;帽子]
Wzo:[草履;草鞋]
D2ni:[日本髪一般]
Vka:[掛襟]
Wge:[下駄;クロッグ]
K10:[集落・都市の眺望;遠望]
時代区分・年代 19世紀終わり;1898(明治31)年
国名 日本
キーワード 桂庵;口入屋;裾まくり;洋傘;蝙蝠傘;こうもり傘;風呂敷包み;大風呂敷;ぞうり;黒襟;小町下駄
男女別 男性;女性
体の部分 全身