近代日本の身装文化(身装画像)
説明 箱根の山中、年長二十六,七の青年は東を背にして峠道を下ってくる。年若十八,九の青年は反対方向から登ってきた。ここで初対面のふたりが互いに身の上を語り合う、という発端の場面。すでに汽車の通っている時代だが、金のない両人は自分の足を頼りにするしかない。途中の食い扶持、宿代を考えれば、かえって高くつくのではないか。盛夏のことだから、裾まくりした単物に兵児帯、紺足袋はいつもの恰好、麦藁帽子に振分け荷物、草鞋ばきというのだけが旅支度のうち。手に持っている杖は、上りにさしかかったところでその辺の竹でも切り取ったのだろう。似たような恰好だが、いわば都落ちしてきた年長の若者は、メリヤスの股引を穿いているように見え、真夏だけに不思議。(大丸 弘)
ID No. D08-039
出典資料 東京朝日新聞
発行年月日 1896(明治29)年8月2日号 5面
小説のタイトル 当世五人男(1)
作者 村上浪六(1865-1944)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード K3:[山]
D5ry:[旅装;旅姿;旅装束]
D014:[若い男(20歳前後~30歳前後)]
Wbo:[かぶり物一般;帽子]
Vob:[帯]
Vmom:[股引]
D3su:[裾;褄;端折り;からげ]
Vta:[足袋]
Wzo:[草履;草鞋]
Wtu:[杖;ステッキ;松葉杖]
時代区分・年代 19世紀終わり;1896(明治29)年
国名 日本
特定地域 神奈川;箱根
キーワード 峠道;麦藁帽子;兵児帯;尻端折り;紺足袋;わらじ;振り分け荷物
男女別 男性
体の部分 全身
関連情報 D08-039, D08-040