近代日本の身装文化(身装画像)
説明 大阪・道頓堀は中座の木戸口をいま入ろうとする女連れ。これはある大家の令嬢が、「侍女(コシモト)どもを召し連れたるもの」。お嬢様の今日の目的はお芝居よりも、自分たちの升席に招いている一人の男性の方にある。それで身なりも化粧もいつもより一段と念の入ったものにちがいない。三人の下女と違いお嬢様だけは近頃はやりの吾妻コートを着て、黒塗りの木履(ポックリ)を履いている。下女の一人は島田を結っているが、お嬢様の島田は髷がずっと高く、大きい。左端の前垂れ掛けの女は茶屋の者で、菓子と茶瓶の載った盆を抱えている。客の女たちがノメリの下駄を履いているのに対し、この女だけは差歯の足駄。右端の半纏着の男は茶屋の出方。片方の手に丼鉢を載せた岡持を提げ、もう一方の手ではこの種の若い衆のおきまりで手拭いを鷲掴みにしている。半纏の下の縞のきものの裾を、片裾だけまくっているのは、茶屋の若い者などのよくやる粋がり。(大丸 弘)
ID No. D07-046
出典資料 大阪朝日新聞
発行年月日 1895(明治28)年2月3日号 3面
画家・撮影者 武部芳豊(生没年不詳)
小説のタイトル 玉手匣(26)
作者 岡野半牧(岡野武平)(半牧居士)(1848-1896)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード G40:[劇場;映画館;芝居小屋;寄席]
G054:[(小屋掛けなどの)木戸口周辺]
D7re:[令嬢モデル]
D2ni:[日本髪一般]
D2sim:[島田;高島田]
Vko:[コート(女性和装外套)]
Vka:[掛襟]
Wge:[下駄;クロッグ]
Vhat:[半天;どてら]
Wta:[タオル;手拭い;手拭い被り]
時代区分・年代 19世紀終わり;1895(明治28)年
国名 日本
特定地域 大阪;道頓堀
キーワード 道頓堀中座;木戸口;お嬢様;黒襟;木履;ぽっくり下駄;のめり下駄;差し歯下駄;半纏;裾まくり
男女別 男性;女性
体の部分 全身;群像