近代日本の身装文化(身装画像)
説明 大阪・梅田のステーションの改札口。季節にも時刻にも言及はないが、新聞連載小説の場合、とくに言っていなければ新聞の刊行の頃の季節が背景になっていることが多く、ケットを羽織っている人もいるので、秋も半ばの時分だろうか。もとより粗雑な絵だが、とくに物語の筋と結び付かない情景画では、描かれた群衆の姿に、画家の「標準的風俗」の認識が自然に表れるものと見てよい。東京行きの汽車の発車前ということで、大部分は長距離の旅行者とその見送り人と見るべきだろう。仮に朝だったとしても、この時代、汽車での通勤客というのは稀だったにちがいない。駅員と警察官を除いて、ほぼ確認できる人物は二十人ほど、女性はそのうち三人だけ、男性のほとんどは帽子を被っている。その帽子の種類や、きものの柄にもヴァラエティをつけている点、画家がかなり忠実な、標準の再現を心がけているらしいことが推測される。(大丸 弘)
ID No. D07-037
出典資料 大阪毎日新聞
発行年月日 1895(明治28)年10月12日号 2面
小説のタイトル 霧の籬(きりのまがき)(1):汽車の邂逅(1)
作者 宇田川文海(半痴居士)(1848-1930)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード G3:[駅舎;空港]
D5ry:[旅装;旅姿;旅装束]
D3su:[裾;褄;端折り;からげ]
D5se:[制服(職場);仕事着(軽作業);事務服]
D4ke:[警察官;目明かし]
Wbo:[かぶり物一般;帽子]
時代区分・年代 19世紀終わり;1895(明治28)年
国名 日本
特定地域 大阪;梅田
キーワード 改札口;ケットを着る人
男女別 男性;女性
体の部分 全身;群像