近代日本の身装文化(身装画像)
説明 縁日の植木屋から朝顔の一鉢を値切りもせずに買う美人。「新しい当世風のボッチャリに、たださえ白い面上、ほんのりと薄化粧せし匂やかさ譬えん方なし、艶々せし緑の黒髪雲を束ねて、高髷に結い上げ、水色の打ち紐あっさりと掛けて、縞セルの単衣に、繻珍の丸帯きりりと締めし、綺倆(キリョウ)ならお姿なら、水際の立ちたる艶やかさ」。美人といえば面長か卵形だったのが、当世風の丸顔とかボッチャリ顔とかいう云い方が、多く見られるようになった。しかし描かれた顔はやはり面長で、画家の意識の転換はそう簡単ではなさそう。初夏の袷に代わってセルの単が愛用されるようになったのは、この時代から。お嬢さんの高島田はうしろの闇と紛れてよくわからないが、髪の懸物か簪(カンザシ)を抜きとっていった者がある。挿絵ではお嬢さんのすぐ後に描かれている頬被りの男。頬被りでもこの被り方は盗人(ヌスット)被りといっている。(大丸 弘)
ID No. D06-035
出典資料 大阪毎日新聞
発行年月日 1894(明治27)年9月22日号 2面
画家・撮影者 稲野年恒(可雅賎人)(1858-1907)
小説のタイトル 吾嬬琴(あづまごと)(1)
作者 井上笠園(笠園主人)(1867-1900)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D7sh:[小説のヒロイン;挿絵美人(この年の評判小説中の美人)]
Wge:[下駄;クロッグ]
Wou:[扇子;団扇;扇風機]
D3ob:[帯の締め方;帯の位置]
Vhat:[半天;どてら]
Wta:[タオル;手拭い;手拭い被り]
時代区分・年代 19世紀終わり;1894(明治27)年
国名 日本
特定地域 大阪
キーワード 竪縞のきもの;木履;ぽっくり下駄;うちわ;お太鼓結び;植木屋;印半纏;盗人被り;盗人かぶり;鉢植えの朝顔
男女別 男性;女性
体の部分 全身