近代日本の身装文化(身装画像)
説明 山の手の奥様とその家の下女。より詳しくいえば、番町辺の下級官員の家の玄関で、隠しきれない仇な姿は芸者上がりとしか見えないという、二十五,六の奥様と、いかにもお喋りらしいがさつ者の、中年の下女が立ち話。奥様が羽織を着ているのはべつにお出かけ、という意味ではない。羽織はむしろ、小寒いときなどに羽織る、家着だった。この時代はまだ、山手でも下町でも、格式を重んじたり古風が好きな家では、女はふだんでも裾を曳いていた。奥様の丸髷は二十代の妻としてはそこそこの大きさ。うれしそうに旦那の浮気の告げ口をしている下女は、まだ眉を剃っている。眉剃りお歯黒は、古い習慣が一般にそうであるように、古風を重んじる人々、というより、無教育の階層にいつまでも残った。(大丸 弘)
ID No. D05-101
出典資料 都新聞
発行年月日 1893(明治26)年11月18日号 3面
小説のタイトル 深山の美人:相乗り車〈オヤ〉
作者 村井弦斎(1863-1927)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D6ti:[地域的特色;民族服;東京と関西;山の手と下町]
D005:[20~30歳代の女性;年増]
D2ma:[丸髷]
D1me:[眼・眉毛周辺の状態(眼・睫毛・眉の化粧)]
Vhao:[羽織]
D3hi:[曳裾]
D4ge:[下女;下男;召使い]
Vhan:[半襟]
Vka:[掛襟]
Wmae:[前掛;エプロン;割烹着]
Wta:[タオル;手拭い;手拭い被り]
時代区分・年代 19世紀終わり;1893(明治26)年
国名 日本
特定地域 東京;番町
キーワード 奥様;竪縞のきもの;曳き裾;眉落とし;黒紋付き羽織;黒襟;前垂れ
男女別 女性
体の部分 全身