| 説明 | 広いお庭の一隅、丸い陶製の支那倚子に腰を下ろして向かいあっている三十五,六の束髪の女性と、それより十歳ほども若い美青年。女性はお嬢様の家庭教師。娘を女学校に上げることは好まず、費用のかかる家庭教師を雇って教育するという家庭が、事実どれだけあったろうか。この家の隣はすでに医師として独立した総領息子の家で、ふたつの家は庭を自由に往き来できる。若い男は息子の友人でかなり長くこの大阪に滞在していた。明治二十年代になると束髪は山の手のインテリの奥様の一部や、耶蘇教会へ通う女性ぐらいしか結う人はなくなったと、物の本にはよく書いてある。教育者で、しかも中年のオールドミス、というのはまさしくその範疇に入るタイプ。ただし、「髪は無造作に束髪に結びたり」という句が、束髪を結う女性にほぼ共通する生活観を語っている。(大丸 弘) |
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| ID No. | D05-030 |
| 出典資料 | 大阪毎日新聞 |
| 発行年月日 | 1893(明治26)年7月26日号 3面 |
| 小説のタイトル | 夏木立(6) |
| 作者 | 菊池幽芳(あきしく)(1870-1947) |
| 資料タイプ | 挿絵 |
| 身装画像コード | K57:[庭園] D014:[若い男(20歳前後~30歳前後)] Vob:[帯] Wki:[喫煙関連;タバコ;キセル] D005:[20~30歳代の女性;年増] D2so:[束髪(前期縦型の)] D2ma:[丸髷] D1ka:[髪飾り(櫛,簪,リボン)] Vhan:[半襟] |
| 時代区分・年代 | 19世紀終わり;1893(明治26)年 |
| 国名 | 日本 |
| 特定地域 | 大阪 |
| キーワード | お屋敷の庭;支那椅子;着流し;兵児帯;煙草;シャツの袖;簪;竪縞のきもの |
| 男女別 | 男性;女性 |
| 体の部分 | 全身;坐臥 |