近代日本の身装文化(身装画像)
説明 神戸は福原の遊廓。一時は身を持ち崩したが、いまはすっかり心を入れ替えたはずの御影の商家の若旦那。下心のある番頭の口車に乗って久しぶりに福原の遊廓に登楼すると、出てきた敵妓(アイカタ)の花魁(オイラン)が、なんと自分を欺して金を持ち逃げした最初の妻だった。「オヤあなたはと、逃げんとするを、逃しもやらず裲襠(ウチカケ)の裙(スソ)ムズとばかり押さえたり」という場面。客と花魁とは最初「引付け」という座敷で顔合わせするのだが、これは儀式めいたやり方なので、文中にもある様に顔などよくはわからないことがあるらしい。また文中には「寝衣(ネマキ)に着替え蒲団の上に座を占めて煙草薫らす其の折しも」とあるが、挿絵では蒲団も描いていないし、寝間着にも着替えていない。これは作者と画家の連絡の不十分かもしれないが、この時代新聞小説のとくに挿絵が、廓の様子や作法を事細かく教えすぎて教育上面白くない、という批判があり、いくぶんの配慮があったかとも想像される。(大丸 弘)
ID No. D05-005
出典資料 大阪毎日新聞
発行年月日 1893(明治26)年2月26日号 3面
画家・撮影者 歌川国峰(1861-1944)
小説のタイトル 鬘草(かづらぐさ)(6)
作者 卍字楼主人
資料タイプ 挿絵
身装画像コード H32:[娼婦の(本)部屋]
Vuc:[打掛]
D3hi:[曳裾]
Vhao:[羽織]
時代区分・年代 19世紀終わり;1893(明治26)年
国名 日本
特定地域 兵庫;神戸;福原
キーワード 遊郭;花魁(おいらん);娼妓;遊女;女郎;仕掛け(しかけ);裲襠(うちかけ);曳き裾;裾を掴む;裾を引っ張る;竪縞の羽織;羽織紐;座布団;蝋燭;燭台;障子
男女別 男性;女性
体の部分 全身;坐臥