近代日本の身装文化(身装画像)
説明 東京下町の大きな商家の嫁が、出入りの髪結に髪を結わせている。妻というものは滅多に家をあけるものではないという女大学の教えが、山の手のお屋敷や下町の旧家ではまだ生きていて、決まった日ごとに風呂敷包みを提げた髪結が出入りしていた。それというのもひとつには、日本髪にしろ束髪にしろ、この時代の結髪は櫛の数本もあれば間に合い、のちの美容院のような設備を必要としなかったため。ただし衛生面の締めつけはだんだんときびしくなり、出職の髪結にも白衣の着用を義務づけられるのが、このすぐあとの時代。文中に「平生髪を結うこと月に十五六度、癇癪の起こるときは毎日壊し、芝居にでも行く時は恰好が気に入らぬとて二度でも三度でも結い直させる」とあって、髪結泣かせではあるが、少し我慢をしさえすれば、こういう女性には自分の身なりのためには金を惜しまない人間もあり、髪結にとっては良いお客、ということもあった。(大丸 弘)
ID No. D03-094
出典資料 改進新聞
発行年月日 1891(明治24)年7月28日号 4面
画家・撮影者 橋本周延(楊洲周延)(1838-1912)
小説のタイトル 新橋芸者:特別の顔〈天の注文〉
作者 村井弦斎(1863-1927)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D6ti:[地域的特色;民族服;東京と関西;山の手と下町]
D1kes:[化粧;表情;容貌]
D1kep:[結髪;散髪;美容師;店舗・設備の一部(理容店・美容店の)]
Vtas:[襷]
Wmae:[前掛;エプロン;割烹着]
Wou:[扇子;団扇;扇風機]
時代区分・年代 19世紀終わり;1891(明治24)年
国名 日本
特定地域 東京
キーワード 髪結い;格子のきもの;襷掛け;前垂れ;うちわ;座布団;鏡台;木材の襖(ふすま)
男女別 女性
体の部分 全身;坐臥