近代日本の身装文化(身装画像)
説明 芸者になった娘がはじめて商売に出る初座敷。このものがたりでは十九の娘が芸者屋の仕込みになって、まだそう日もおかずにお座敷に出るが、めずらしい例かもしれない。料亭のお座敷に呼ばれた芸者は、かならず黒の紋付き裾模様の正装で裾を曳かなければ失礼になる。芸者の場合それを「出の衣裳」とよぶ。この時代はまだ中以上の家庭では、正月などには女性はこうした襲衣裳をしていた。ただし家庭の女性はこの恰好で外出することはないが、芸者はそうはいかないので、裾を摘んで引き上げる動作が芸者らしいすがたとなった。ふつう芸者は右手で三味線を抱えるので、褄は左手で持たねばならない。それで芸者の左褄といわれたが、なにも左手でなければならないわけではなく、この挿絵のように三味線持ちの箱屋がついていれば、右手で引き上げて悪いことはない。(大丸 弘)
ID No. D03-089
出典資料 改進新聞
発行年月日 1891(明治24)年6月21日号 4面
画家・撮影者 橋本周延(楊洲周延)(1838-1912)
小説のタイトル 新橋芸者:初座敷だ〈アヽ嫌だ〉
作者 村井弦斎(1863-1927)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D004:[適齢期の娘;新造;(1) 嫁入り前の娘,新妻,さらに一般の他家の妻女をいう。]
D7ge:[芸者;半玉;舞妓]
D2sim:[島田;高島田]
Vhan:[半襟]
D3su:[裾;褄;端折り;からげ]
Wge:[下駄;クロッグ]
Vta:[足袋]
Wzo:[草履;草鞋]
時代区分・年代 19世紀終わり;1891(明治24)年
国名 日本
キーワード 芸者島田;裾模様のきもの;褄取り;堂島下駄;箱屋;竪縞のきもの;ぞうり
男女別 男性;女性
体の部分 全身