近代日本の身装文化(身装画像)
説明 栃木県下の豪農の家に生まれたが、幼くしてふた親を喪った娘が主人公。ようやく成人したころに、いままで後見人と教師とを兼ねて親身に世話をしてくれた女性が、静岡の家を相続するため別れなければならなくなった。2(4)はその別れの場面。筆者はこの時代ではめずらしく登場人物の衣裳付けに不熱心で、二人の髪型にも文中で言及がないが、二人ともほぼ同じ型の束髪、額の中央で分け、髷はいわゆる下げ巻に入るだろう。1(上)はストーリーからは独立したヒロインの大首絵。この絵では前期縦型束髪では例外的に、鬢(ビン=横髪)が大きく張り出しているので、一見すると後期の束髪のようにさえ見える。2(4)では二人とも羽織のようだが、1(上)では味噌漉縞のような細かい格子のきものに、吉祥模様の被布を羽織っている。胸の両側に総角(アゲマキ)の房の下がっているのが被布の特色だが、もうひとつの特色の小襟が見えない。被布はコートなどとはちがって家の中でも外でも、羽織と同じように用いられた。(大丸 弘)
ID No. D01-109
出典資料 大阪朝日新聞
発行年月日 1889(明治22)年4月2日号 2面
小説のタイトル 人情小説 小琅玕(わかたけ)(1):死去―愁嘆―一種の愛からの恋慕(上)
作者 宇田川文海(半痴居士)(1848-1930)[編]
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D7sh:[小説のヒロイン;挿絵美人(この年の評判小説中の美人)]
D2:[ヘアスタイル]
D2so:[束髪(前期縦型の)]
D1ka:[髪飾り(櫛,簪,リボン)]
Vhi:[被布]
時代区分・年代 19世紀後半;1889(明治22)年
国名 日本
特定地域 栃木
キーワード 下げ巻;髪飾り;味噌漉縞のきもの;吉祥模様の被布;総角(あげまき)の房;本
男女別 女性
体の部分 上半身
関連情報 D01-109, D01-110