近代日本の身装文化(身装画像)
説明 被布は、きものの上から寒さしのぎに用いられる衣服で、その点では羽織と同様、家の内外を問わない。和服ではめずらしく前の塞がっている構造なので、防寒という点では羽織より勝っている。似たような構造の東コートが外出着としてしか用いられないのは、基本的にコートは合羽の系統のもので、羅紗など地厚の素材が使われるため。それに比べて被布は少女の祝い着にもなったように、ずっと装飾的につくられている。背中から肩にかけてのよく目立つ小襟、胸の両側の飾り結びなどは、老人でも男性のものでも、同じようにつけられる。素材も上等で、少女の祝い着は当然としても、この絵を見れば、女の被布が、ふだんの衣料でありながら、凝った柄物の使われていることがわかる。短い切り髪にした女のご隠居様で、被布は仏間などの厚い座布団の上に端座した、こういう身分の女性によく用いられて、けっこう威のあるものにもなる。(大丸 弘)
ID No. CH1-010
出典資料 大阪毎日新聞
発行年月日 1896(明治29)年8月5日号 5面
画家・撮影者 阪田耕雪(坂田耕雪)(1871-1935)
小説のタイトル 小簾の戸(こすのと)(68)
作者 菊池幽芳(あきしく)(1870-1947)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D2:[ヘアスタイル]
D1me:[眼・眉毛周辺の状態(眼・睫毛・眉の化粧)]
Vhan:[半襟]
Vhi:[被布]
Vhao:[羽織]
時代区分・年代 19世紀終わり;1896(明治29)年
国名 日本
キーワード ご隠居様;眉落とし;組紐飾り;脇息(きょうそく);黒紋付き羽織;竪縞のきもの;花瓶
男女別 男性;女性
体の部分 全身;坐臥