| 説明 | 車夫の男と吸付け煙草をしている草餅売の女は、男並みに二の腕まで袖を捲って、肩にたくし上げている。その二の腕に彫物のあるのを見れば、この女の素性がどうせ堅気でないことは察しがつく。和服の袖は開放的なので、物堅い奥様でも、うっかりすると二の腕まで見せてしまうことがある。いちばん用心しなければいけないのは、市電の吊革で、奥様やお嬢さんの脇毛が見えやしないかと、目を三角にして坐っている紳士もいたそうだから、和装の女性が吊革を持つときはそれなりの心得が必要、といわれた。二の腕はふつう日焼けしにくいために白いし、また隠れて見えないものはうつくしくみえるらしい。その、袖に隠れている女の腕が、腕まくりなどというおそろしさもなく、あからさまに男性の目に曝されるようになったのは、一九二〇、三〇年代(大正末~昭和始め)以後の、女性洋装からだった。(大丸 弘) |
|---|---|
| ID No. | C24-005 |
| 出典資料 | 都新聞 |
| 発行年月日 | 1896(明治29)年7月31日号 3面 |
| 画家・撮影者 | 松本洗耳(1869-1906) |
| 小説のタイトル | 探偵実話 侠芸者(だてげいしゃ)(91) |
| 資料タイプ | 挿絵 |
| 身装画像コード | D0bo:[入墨;彫り物;ボディペインティング] D4ji:[人力車夫] G790:[人力車] Wzo:[草履;草鞋] |
| 時代区分・年代 | 19世紀終わり;1891(明治24)年 |
| 国名 | 日本 |
| キーワード | 腕まくり;裸足;しゃがむ |
| 男女別 | 男性;女性 |