近代日本の身装文化(身装画像)
説明 中の町の茶屋の女中を連れて温泉に向かう犯人を、二人の刑事巡査が前後から迫って逮捕、という場面。本文では「人力車(クルマ)の上にあるままに絡め捕り」とあるが、すこしちがっている。襟元を押さえ、小褄をすこし引きあげているのが連れの女中だろう。犯人は車夫で、ひどく毛深いことによってこの種の身分の人々への、ある種の差別を画家は示しているらしい。この日の挿絵でも苦労して胸毛を見せている。犯人、背後の刑事、茶屋の女中の三人はノメリの下駄。ノメリの表付きは明治時代には非常に好まれている。刑事のひとりは靴履き。刑事という呼称はようやくこの頃一般化したが、それまでは探偵とよぶのがふつうで、江戸時代の下ッ引きのように嫌われていたフシがある。それでこの時代、刑事巡査はかならず袴着用のこと、という指示が出ていた。(大丸 弘)
ID No. C21-040
出典資料 東京朝日新聞
発行年月日 1888(明治21)年8月29日号 3面
画家・撮影者 右田年英(梧斎年英)(1863-1925)
小説のタイトル 虚無僧富士磐梯(こむそうふじいわおのかけはし)(27)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D4ke:[警察官;目明かし]
Wbo:[かぶり物一般;帽子]
Qkas:[絣]
Vham:[袴(男性)]
Wge:[下駄;クロッグ]
Wkut:[靴;サンダル;靴修理;靴磨き]
D1hi:[ひげ]
D4ge:[下女;下男;召使い]
D2ni:[日本髪一般]
D4ji:[人力車夫]
Wzo:[草履;草鞋]
時代区分・年代 19世紀後半;1888(明治21)年
国名 日本
キーワード 刑事;巡査;カンカン帽;飛白のきもの;竪縞の袴;のめり下駄;口髭;女中;模様入り縞のきもの;小町下駄;わらじ
男女別 男性;女性
体の部分 全身;群像