近代日本の身装文化(身装画像)
説明 〈遡及資料〉女性の下ばきは、もう少し後の時代になると、猿股あるいは半股引という名称で唐物屋の新聞広告にも現れる。これはふつうの下着として下ばきを穿いている女性。ヒロインおきんが、これから社交界に打って出て一仕事しようという魂胆で、洋服屋を呼んで寸法を採らせているところ。1882(明治15)年という時代では、洋服はオーダーで手に入れるしか方法がなかった。ただし、洋服を誂える女性のだれもがこんな恰好で、男性のテーラーに寸法を採らせたとは考えられない。それまでの和服の仕立てにはなかった採寸という作業に対する、この時代の人の想像と見るべきだろうか。下ばきを穿かせたのは、この女性がフランスでの生活の長かった帰朝者であるためかもしれない。半股引風の下ばきを猿股と呼ぶようになったのは江戸時代からで、語源には諸説がある。女性の下ばきも猿股と呼ぶことは、明治の後半にはめずらしくなかったようで、1905(明治38)年発行の『ミシン裁縫独習案内:婦女教育』には「婦人用猿股の裁縫」という章が設けられている。女性の下ばきを一般にズロースというようになるのは、たぶん昭和に入ってからのことだろう。(大丸 弘)
ID No. C15-065
出典資料 都新聞
発行年月日 1901(明治34)年3月2日号 3面
画家・撮影者 松本洗耳(1869-1906)
小説のタイトル 探偵実話 剃刀おきん(あたりやおきん)(144)
作者 高谷為之(生没年不詳)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D2so:[束髪(前期縦型の)]
Pu0:[アンダーウエア]
Pfun:[下ばき;ふんどし]
D0ro:[露出;シースルー]
時代区分・年代 19世紀後半;1882(明治15)年
国名 日本
キーワード 下穿き;洋服のオーダー;採寸;乳房の露出;仕立て屋
男女別 男性;女性
体の部分 全身