近代日本の身装文化(身装画像)
説明 東京から流れ流れて宇都宮の貸座敷で働いていた男が、主人の目を盗んで主人の女房と道ならぬことをはじめたため、女房の母親が案じて衣類と金を与えて暇を出す。旅立とうとしている男は蝙蝠傘を持ち、髪を総髪にし、きものの肩に大きな格子縞のショールを掛けて、横縞の靴足袋――靴下を履いている。ということは靴履きだろう。別れを惜しむ女が煙草道具を渡している。ショールはだいたいこの時期から男女を通じて利用されはじめた。この男のショールはかなり小さめだが、半身をすっぽり覆うようなものも用いられ、ときには毛布(ケット)がその役目をした。丁髷の男が鞄を渡そうとしている。本文に母親が「二十円と衣類ひとつを渡して(……)」とあるその衣類が入ったものか。見ての感じは革製の、取っ手の付いた鞄とすると、かなり早い例となる。「カバン」という、語源のはっきりしない言葉も、このころから使われ出しているようだ。(大丸 弘)
ID No. C14-022
出典資料 東京絵入新聞
発行年月日 1881(明治14)年2月26日号 2面
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D5ry:[旅装;旅姿;旅装束]
Vka:[掛襟]
Wku:[頸覆い(マフラー,ストール,襟巻,ショール)]
Wkus:[靴下]
Wkas:[傘]
D2ch:[丁髷]
Wka:[鞄]
Wki:[喫煙関連;タバコ;キセル]
時代区分・年代 19世紀後半;1881(明治14)年
国名 日本
特定地域 栃木;宇都宮
キーワード 格子縞;靴足袋;洋傘;蝙蝠傘;こうもり傘
男女別 男性;女性
体の部分 全身;坐臥