近代日本の身装文化(身装画像)
説明 〈遡及資料〉抱えの雛妓(オシャク)、ここでは小芸妓(アカエリ)といっているが、もう十五になるのでそろそろ一本の芸者にしたい、そのお披露目について抱え主の姉芸者が、出先の料亭の女将に相談に来た。大きな長火鉢を挟んで向かい合う左側の芸者の髪は潰し島田、小紋のきものに紋附の羽織を着ている。女の羽織はもともと半纏に近い、くだけた感覚のもので、改まったときに着るものではなかったが、明治から大正にかけてはその感覚が微妙に変化して、紋附羽織というものまで現れ、男の羽織に近いものになっていった。向かい合う女将の方は亭主持ちなので眉毛を落とし歯を染め、髪は丸髷で、この時代ではやや古風な女房風。縞のきものに幅広の黒襟を掛け、黒繻子の帯の下から端折りが覗いているのは、立ち居が忙しい稼業のためだろう。家のなかではまだ裾を曳いているのがふつうだった。芸者の膝の手前に茶碗に添えて、長煙管が置いてあるのはお客へのサービス。よほど煙草を吸う人でも、女で煙草入れを持ち歩く人は少なかった。(大丸 弘)
ID No. C12-060
出典資料 都新聞
発行年月日 1896(明治29)年1月14日号 2面
小説のタイトル 菅屋お婦美(7)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード H310:[応接間;客間;居間;小集会室;サロン;食事以外の家族的情景]
D7ge:[芸者;半玉;舞妓]
D2sim:[島田;高島田]
D2ma:[丸髷]
D1me:[眼・眉毛周辺の状態(眼・睫毛・眉の化粧)]
Vhao:[羽織]
Vka:[掛襟]
D3su:[裾;褄;端折り;からげ]
Wki:[喫煙関連;タバコ;キセル]
時代区分・年代 19世紀後半;1879(明治12)年頃
国名 日本
キーワード 潰し島田;つぶし島田;眉落とし;鉄漿;小紋のきもの;黒紋付き羽織;竪縞のきもの;黒襟;長煙管(きせる);茶碗;茶托;鉄瓶;急須;火鉢
男女別 女性
体の部分 全身;坐臥