| 説明 | この三枚の挿絵では、初老の父親、年頃の娘それぞれが、きものの袖をまくり上げている。娘は袂と一緒に襷で引き上げ、父親は食事をするのに袖がうるさいため、単純に肩まで折り上げている。きものは基本的な形が同じなので、温度に対しては単、袷、綿入れで適応しているが、その外には形の上での機能的変化が欠けている。それを補って、丈を短く着るための、帯を利用しての端折り、袖や袂をじゃまにしないための襷、襟を汚さないための掛け襟や、抜き襟、等々という工夫が生まれた。だから、和服を呉服売場の人形のようでなく、生活的に着こなすには、こういう細かい知恵の、身についていることが必要になる。娘の腕まくりしたところから、襦袢のレースがのぞいている。女性の肌に着ける襦袢にレースをトリミングするのは、ほぼこの頃に定着した、西洋風との折衷。(大丸 弘) |
|---|---|
| ID No. | B15-035 |
| 出典資料 | 東京日日新聞 |
| 発行年月日 | 1938(昭和13)年7月21日号 5面 |
| 画家・撮影者 | 小林秀恒(1908-1942) |
| 小説のタイトル | 沙羅乙女(2):我家の平和(2) |
| 作者 | 獅子文六(岩田豊雄)(1893-1969) |
| 資料タイプ | 挿絵 |
| 身装画像コード | D7sh:[小説のヒロイン;挿絵美人(この年の評判小説中の美人)] Vtas:[襷] Wmae:[前掛;エプロン;割烹着] Qfu:[縁飾り;フリンジ] Vna:[長襦袢;襦袢] H20:[炉・レンジ、およびその周辺;水場まわり] |
| 時代区分・年代 | 20世紀前半;1938(昭和13)年 |
| 国名 | 日本 |
| キーワード | 腕まくり;レース |
| 男女別 | 女性;男児 |
| 体の部分 | 全身;上半身;坐臥 |
| 関連情報 | B15-034, B15-035, B15-036 |