近代日本の身装文化(身装画像)
説明 この作品はのちに東宝と松竹で競作になっている。妻の抱く、夫の過去への執拗なこだわりがテーマ。映画が封切りになったあと、ふたつの作品のできばえについてはいろいろ批評があったが、ヒロインを演じた桑野通子、竹久千恵子、夫を演じた月田一郎、上原謙、そのほかの俳優の比較も議論された。演技では竹久が上だが、桑野は演技をしないときの味がいい、とか、三宅邦子、山形直代が演ずる、一度女給だった女が美容術師になっているのを、東宝は女給という過去を強調しすぎているとか、その反面、新宿裏でパーマネント機一台くらいでやっている美容師だったら、三宅のような上等な洋装をさせないで、山形のようなきものを着ている方が貧乏ったらしくて、つつましやかな感じだ――などなど。そういう女性たちのほとんどを、嶺田弘の挿絵ではほぼこの絵のような顔に描いている。これはおそらく四十代くらいの人妻だが、この時代、新聞、雑誌の小説挿絵には常套的に見られる目と鼻の巨大な美人顔で、じっと見ていると、顔はお化けのように不気味だ。現代式の浮世絵風マンネリズムとしか言いようがない。(大丸 弘)
ID No. B15-025
出典資料 東京日日新聞
発行年月日 1938(昭和13)年5月1日号 5面
画家・撮影者 嶺田弘(1900-1965)
小説のタイトル 家庭日記(68):人妻二人(6)
作者 吉屋信子(1896-1973)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D7sh:[小説のヒロイン;挿絵美人(この年の評判小説中の美人)]
Wbo:[かぶり物一般;帽子]
D2yo:[洋髪;ウエーブ]
D1me:[眼・眉毛周辺の状態(眼・睫毛・眉の化粧)]
D1kes:[化粧;表情;容貌]
時代区分・年代 20世紀前半;1938(昭和13)年
国名 日本
キーワード トーク帽;眉毛
男女別 女性
体の部分 上半身