近代日本の身装文化(身装画像)
説明 珠壺というのはこの幼いホステスの名。ニックネームだろう。高級クラブに所属していて、一日二十円で自由にできるという。値段からいえばかなりの高級娼婦並み。しかし、酔った客に鋏で勝手に髪を切られ、いじり回されても、されるままになっているというのは、憐れな境遇。花街では依然として実質的な人身売買がおこなわれ、弱い立場の人間――子どもや女性の人権についてはまだ未開と言ってもよかったこの時代には、十代前半かもしれないような少女に、こんな境遇の者がけっこういたことは想像できる。文字通りの断髪で、五分刈りに近い。しかし、髪をごく短くしても、極端なことをいえば、たとえ丸坊主でも、目鼻立ちの整った少女は、あるいは少年も、むしろその目鼻立ちの美しさが強調され、ハッとするような魅力を持つこともある。この少女の場合も、代田収一は細い鼻梁、窪んだ眼窩とそれに迫った眉毛などと、まったく欧米人風の顔のつくりに描いて、謎の美少女めいた雰囲気を生むことに成功している。(大丸 弘)
ID No. B06-104
出典資料 都新聞
発行年月日 1929(昭和4)年1月5日号 1面
画家・撮影者 代田収一(1880-1958)
小説のタイトル 珠壺(しゅつぼ)(2)(1)
作者 龍胆寺雄(1901-1992)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D7se:[西洋人モデル;混血児タイプ]
D2da:[女性断髪]
時代区分・年代 20世紀前半;1929(昭和4)年
国名 日本
キーワード ホステス
男女別 女児
体の部分 頭部;上半身