近代日本の身装文化(身装画像)
説明 都会育ちだけでなく地方から来た人でも、女学校出でオフィス勤めという若い女性がめずらしくなくなってきた。太い眉とおちょぼ口に変わりはないが、まなざしの表現に、自分の生き方を自覚している知性と、そしてしかし戦前の女性らしい控え目さを感じ取ることができる。「派手な茶の竪縞に桜花を散らした茄子紺地の縮緬の羽織がよく似合って見えた」という衣裳付け。これは羽織だけの説明なので、似合うというのは、羽織の色柄が、和歌山から出てきたこの娘の人柄に似合っている、ということだろうか。けれども肝心のきものと、大きく見せた半襟にもかなり念の入った模様があるわけだから、和装の色、柄の調和というものは、無地主体の洋装のアンサンブルとはべつの基準があるのかもしれない。髪は「入れ毛のない真っ黒な大きな廂髪(庇髪)(ヒサシガミ)」とある。毛の非常に多い人であれば、このくらいの大きさでも梳き毛を使わないでも結えるだろう。この時代としてはおとなしい束髪。(大丸 弘)
ID No. A20-021
出典資料 東京朝日新聞
発行年月日 1920(大正9)年1月27日号 6面
画家・撮影者 渡部審也(1875-1950)
小説のタイトル 魂の憂ひ(6):幻覚(1)
作者 沖野岩三郎(1876-1956)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D7sh:[小説のヒロイン;挿絵美人(この年の評判小説中の美人)]
D4sho:[職業婦人]
D2hi:[束髪(庇髪など、後期平型の)]
Vhan:[半襟]
Vhao:[羽織]
時代区分・年代 20世紀前半;1920(大正9)年
国名 日本
キーワード 庇髪
男女別 女性
体の部分 頭部;上半身