近代日本の身装文化(身装画像)
説明 葉山で療養中の妻を見舞うため、東京駅構内の精養軒食堂で手軽な夕食をとっていた主人公の前に現れた女性、「恐ろしく綺羅びやかな、女優のような風装(ナリ)をした美しい女が満面に笑みを含みながらすうっと現れてきた」。女性の髪は中央で分けているが、何段かのゆるいウエーブをもっているのが、もし鏝を用いたのであればこれはずいぶん先進的。アイロンウエーブは一般的にはこの四,五年後の流行だから。合わせてこの女性は耳隠しにしている。その点からもかなり時代を先取りしたヘアスタイルということになる。この時代はきものの打ち合わせが浅く、寒いときは襦袢を引きだして、その半襟で胸元を包むような着方をしている。そのきものや羽織、襦袢がいやにでこぼこしているが、第145回の、主人公の二重廻しの先から見える、ジャケットの袖先でもわかるように、これは石井滴水の筆癖らしい。(大丸 弘)
ID No. A18-080
出典資料 報知新聞
発行年月日 1918(大正7)年12月16日号 8面
画家・撮影者 石井滴水(1882-1945)
小説のタイトル 若き妻(145):波の音(3)
作者 長田幹彦(1887-1964)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード Vwa:[男性和装外套]
時代区分・年代 20世紀前半;1918(大正7)年
国名 日本
特定地域 東京
キーワード [インバネス;トンビ;鳶(とんび);二重回し;二重廻し;二重外套;二重マント];ジャケットの袖先;コーヒーカップ
男女別 男性
体の部分 上半身
関連情報 A18-080, A18-081