近代日本の身装文化(身装画像)
説明 古風なスタイルの自家用車から降り立ったのは男爵家の令嬢。「柳に若鮎の裾模様ある藍お納戸の絽の単衣に、薄葡萄色のコートは、優雅な濃淡の雲模様に所々雁を飛ばしてある。房房とした髪にも白い繊(ホソ)い指にも宝石がキラキラと煌(キラ)めいている」という日本服の女性は、描かれた絵柄が歩くように見えるだろう。この時代になるとコートはもはや防寒とは関係のないものとなっている。夏羽織に対しては最初のうち、無駄なものという批判があったのだが、コートに対してはそういう意見がないようだ。無駄といえば、夏のさかりに、たとえ薄物とはいえ、身体を包むようなショールは理解に苦しむ。女性の束髪は穏健なかたちだが、前が割れ気味なのは新しさ。暑い盛りには割れ前髪の方が涼しくてよい、という声が出ていた。(大丸 弘)
ID No. A16-097
出典資料 都新聞
発行年月日 1916(大正5)年6月27日号 3面
画家・撮影者 井川洗厓(1876-1961)
小説のタイトル 浮雲(32):秘密(5)
作者 外ヶ浜人
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D7re:[令嬢モデル]
D2hi:[束髪(庇髪など、後期平型の)]
Vko:[コート(女性和装外套)]
Wku:[頸覆い(マフラー,ストール,襟巻,ショール)]
G71:[自動車]
時代区分・年代 20世紀前半;1916(大正5)年
国名 日本
キーワード 男爵家の令嬢;割れ前髪
男女別 女性
体の部分 上半身