近代日本の身装文化(身装画像)
説明 夫に初めて、処女と偽って結婚した自分が、じつは子どもを産んでいたことを告白し、それを聞いた夫の言葉を待っている妻。羽織の片方の袂を、荷物のように膝にのせて抱えている。この時代の冬、隙間の多い部屋に火鉢ひとつくらいでは、このくらいの着重ねは必要だったろう。年寄りは室内でも首巻をすることも多かった。襦袢の上に綿入れを着、綿入れ羽織を重ねればけっこう凌げる。羽織の袂にまで綿が入っていたのを無駄のように思う人があるが、それは座って仕事でもするときに、両方の袂を膝に置いておくと、炬燵(コタツ)に入っているくらい冷えなかったそうだ。このころのきものの着方は、帯のすぐ上に合わせ目があるくらい前を開いて着たので、その代わり、半襟を首に巻くようにする。だから半襟が非常に目立った。この作品は挿絵を鏑木清方と門下の星野更園女が共作し、この日は更園画。少ないタッチで、よく心情を表現している。(大丸 弘)
ID No. A16-009
出典資料 東京日日新聞
発行年月日 1916(大正5)年7月6日号 4面
画家・撮影者 星野更園女(星野更園)(岡本更園)(1895-没年不詳)
小説のタイトル 妹(82):自白(3)
作者 井田絃声(無名氏)(1886-没年不詳)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D2ma:[丸髷]
Vhan:[半襟]
Vhao:[羽織]
Vfu:[振袖;袂]
D3ka:[重ね(着);重ね方]
時代区分・年代 20世紀前半;1916(大正5)年
国名 日本
キーワード 人妻;竪縞のきもの
男女別 女性
体の部分 全身;坐臥