近代日本の身装文化(身装画像)
説明 海沿いの温泉地の別荘に滞在する娘、父親がもう東京に帰ってしまった後、きょう船で来るという姉夫婦を待ちわびている。ところへ思いがけない従兄が訪れた。その二十五,六の若紳士は、白いリンネルのスーツで、汽車に乗って大阪から来たのだ。着くと早速、ひと風呂浴びて、すすめられた浴衣でなく、持参の浴衣に着替える。まもなく到着した姉夫婦、その義兄は金縁の眼鏡で髯を生やし、鉄色の絽の夏羽織。ふたりの男性の身なりは、紳士階級のもっともあたりまえの恰好。迎えるヒロインは縞物の単衣の下に濃い色の襦袢を重ねている。袖口や袂のあわいから見えている色は薄めでこれが襦袢の色、襟元はずっと濃く、これは半襟だろう。その半襟が夏だというのに、かなり窮屈に胸元を塞いでいる。髪は大人しい束髪で、髱(タボ=後ろ髪) にたぶん石入りらしい髱挿しを飾っている。(大丸 弘)
ID No. A16-004
出典資料 東京日日新聞
発行年月日 1916(大正5)年4月16日号 4面
画家・撮影者 星野更園女(星野更園)(岡本更園)(1895-没年不詳)
小説のタイトル 妹(1):海辺の家(1)
作者 井田絃声(無名氏)(1886-没年不詳)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D004:[適齢期の娘;新造;(1) 嫁入り前の娘,新妻,さらに一般の他家の妻女をいう。]
D2hi:[束髪(庇髪など、後期平型の)]
Vna:[長襦袢;襦袢]
Vhan:[半襟]
D3ob:[帯の締め方;帯の位置]
D800:[感情・思考・意志の表現一般]
時代区分・年代 20世紀前半;1916(大正5)年
国名 日本
キーワード 髱(たぼ);縞物の単衣;お太鼓結び;横顔;側面
男女別 女性
体の部分 全身
関連情報 A16-004, A16-005