近代日本の身装文化(身装画像)
説明 二十歳をいくらも過ぎていないがひとの世話になっている女。この時代、お妾は自分のことをこう言った。相手は郷里に女房も子もある男で、いっときの相手とたがいに割り切っている間柄。女はいままで丸髷だったが、気を変えて束髪に結ったところ、「矢張り、そういう風が細君らしく見えるね」と誉められたので、それからは束髪でいることにした。女は「一度この髪で写真を撮っておきたいわねえ」と言っている。10(2)の挿絵では、丸髷から束髪への転換期の様子がわかる。束髪の髱(タボ=後ろ髪)がひどく長い。まだ丸髷のときに、女はタボを長くしていた。髱を長くする方が粋に見えるので、商売上がりのこの女は、そのくせが束髪になっても続いているらしい。10(5)で、外で出逢った幼なじみの男を、「マントの下に絣の羽織を着た書生風の二十一二の青年」と書いている。二重外套はマントとは構造が違うが、ザツな言い方ではこうも言ったのだろう。(大丸 弘)
ID No. A14-029
出典資料 読売新聞
発行年月日 1914(大正3)年2月11日号 1面
画家・撮影者 勝田蕉琴(1879-1963)
タイトル
小説のタイトル 春雨(10)(5)
作者 田山花袋(1871-1930)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D004:[適齢期の娘;新造;(1) 嫁入り前の娘,新妻,さらに一般の他家の妻女をいう。]
D2hi:[束髪(庇髪など、後期平型の)]
Wbo:[かぶり物一般;帽子]
Vwa:[男性和装外套]
時代区分・年代 20世紀前半;1914(大正3)年
特定通称名
国名 日本
特定地域
キーワード 髱(たぼ);書生風;[インバネス;トンビ;鳶(とんび);二重回し;二重廻し;二重外套;二重マント]
男女別 男性;女性
体の部分 上半身
関連情報 A14-028, A14-029
著作権情報
備考