近代日本の身装文化(身装画像)
説明 龍雄と芝居見物にゆくのをたのしみに盛装してきた妻。「藍紫の華美(ハデ)な縦縞の御召の被布を着て(……)白い毛糸の肩掛を手温めのように両手に巻きながら」入ってきた。被布は吾妻コート類に圧されて、もうやや古風なものになりかかっていた。コート類との主な違いは、ここでは黒く塗りつぶしてある肩口の小襟と、胸元の飾り組紐。彼女の廂髪(庇髪)(ヒサシガミ)は左右がアンバランスに盛りあげている。このスタイルは七三、女優髷と、すでに同じステップにいるといえる。挿絵では両手を前でただ組み合わせていて、手持ちぶさたに見えるが、この頃は女性が外出のおり、かならず鞄、袋物を提げるという習慣がまだなかった。(大丸 弘)
ID No. A12-027
出典資料 大阪朝日新聞
発行年月日 1912(大正元)年12月1日号 9面
小説のタイトル 三日の夜(15):羽交締
作者 大江素天(1876-1950)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D2hi:[束髪(庇髪など、後期平型の)]
D2sit:[七三;女優髷]
Vhi:[被布]
時代区分・年代 20世紀前半;1912(大正元)年
国名 日本
キーワード 庇髪;小襟;組紐飾り
男女別 女性
体の部分 上半身