近代日本の身装文化(身装画像)
説明 これといって当てもなく電車に乗ったり縁日の雑踏に揉まれたり、初冬の東京の町を連れ立っている二人の男。髭のあるのは四十ばかりの年頃で、第73回では、中折帽に二重外套、着流しのきものに下駄ばきでステッキを突いている。一目では商売のわからない天下の遊民といったごくありふれた姿。鳥打帽の若い男は店員風に縞のきもの。短いきものの裾から股引の足首が20センチも出ている。画家はあまり正確さには拘泥(コウデイ)しないらしく、若い男は第72回では紺足袋をはき、第73回では白足袋にしている。第72回では縞目のわからないような濃紺のきものが、第73回では竪の縞目がはっきり見えている。二重外套の男にしても、第73回ではあきらかに下駄の歯が描かれているのに、第72回は草履ばきのように見える。特定の日の挿絵からなにかを性急に結論づけるのは危険、という警告のためのよい例といえるだろう。(大丸 弘)
ID No. A10-090
出典資料 時事新報
発行年月日 1910(明治43)年5月1日号 7面
小説のタイトル 花筐(はながたみ)(72)
作者 飛燕
資料タイプ 挿絵
身装画像コード G70:[電車;汽車]
Jno:[乗り物の中]
D016:[中年~初老の男性]
D014:[若い男(20歳前後~30歳前後)]
Wbo:[かぶり物一般;帽子]
D1hi:[ひげ]
Vmom:[股引]
Vta:[足袋]
Wzo:[草履;草鞋]
Wtu:[杖;ステッキ;松葉杖]
時代区分・年代 20世紀初め;1910(明治43)年
国名 日本
特定地域 東京
キーワード 中折帽子;中折れ帽子;口髭;[インバネス;トンビ;鳶(とんび);二重回し;二重廻し;二重外套;二重マント];紺足袋;ぞうり
男女別 男性
体の部分 全身;坐臥
関連情報 A10-09, 0A10-091