近代日本の身装文化(身装画像)
説明 外地で成功し、故郷仙台に錦を飾っている主人公とその同伴者。その同伴者に手首をつかまれているのは、駅頭でしつこく車を勧める老車夫。文中に「洗い晒の半天」とあるように、人力車の車夫は茄子紺の半纏に股引、饅頭笠という決まりがこの時代にはできていた。ただし盛夏にかぎっては膝丈の半股引を黙認すると。もっともこれは東京警視庁の条例であり(→年表〈現況〉1890年6月 「人力車夫の股引」東京朝日新聞 1890年6月20日4面)、その後も何回か注意が加えられているので、地方の状況ははっきりしない。とにかく明治の人力車夫というと、勧誘の強引さと不潔とで評判が悪かった。しかしこの挿絵で車夫の肩口に大きな継ぎの当たっているのは少しオーバーだ。主人が背広で、その従者がフロックコートという組み合わせは、身分の高い者はよりくつろいだ姿、仕える者はより慎みの姿と態度、という原則。レストランのウエイターの礼服と同様。なまじ整いすぎた恰好でレストランに行って、ウエイターと間違われる話はよくある。(大丸 弘)
ID No. A10-061
出典資料 都新聞
発行年月日 1910(明治43)年9月22日号 3面
画家・撮影者 井川洗厓(1876-1961)
タイトル
小説のタイトル 腕づく(2)
作者 長者丸
資料タイプ 挿絵
身装画像コード Wbo:[かぶり物一般;帽子]
D6se:[洋装;西洋化;西洋観;ハイカラ;西洋かぶれ;開化ぶり;西洋憧憬]
Wme:[眼鏡]
Wne:[ネクタイ;ネックバンド]
D1hi:[ひげ]
D4ji:[人力車夫]
Vhat:[半天;どてら]
Vmom:[股引]
時代区分・年代 20世紀初め;1910(明治43)年
特定通称名
国名 日本
特定地域 宮城;仙台
キーワード 山高帽子;中折帽子;中折れ帽子;背広;フロックコート;八字髭;半天;半股引;無精髭
男女別 男性
体の部分 全身
関連情報
著作権情報
備考