近代日本の身装文化(身装画像)
説明 ひとの情事に首を突っこんで快しとするような種類の女。いま車を急がせて悶着の現場へはせ参じようとしている。女の身分はひとの妾。はなしの筋には関係ないが、三十前後の年増の丸髷が精密に描かれている一例。妾という身分は人妻に準ずるから丸髷を結うのがふつうだが、ひとの世話になっているのを隠しているような若い女であると島田に結って娘風にしていることもある。そんな顧慮の必要ないのが銀杏返しで、人妻でも娘でも結えたが、この時代の男にとって丸髷は実に色っぽいものだったらしい。丸髷の髷は新婚時代は極端に大きくそびえ立つようだが、この女の程度になるとむしろ大人の色気のあるもの。こういう水商売の女の髱(タボ=後ろ髪)はぐっと下がっていて、襟の中にめり込むよう。抜き襟の必要がよく理解できる。(大丸 弘)
ID No. A09-066
出典資料 国民新聞
発行年月日 1909(明治42)年6月5日号 6面
画家・撮影者 公文菊仙(公文菊僊)(1873-1945)
小説のタイトル 稲田一作(53)
作者 村上浪六(1865-1944)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D005:[20~30歳代の女性;年増]
D2ma:[丸髷]
D1ka:[髪飾り(櫛,簪,リボン)]
D3ut:[打合せ;襟あき;ぬき襟]
時代区分・年代 20世紀初め;1909(明治42)年
国名 日本
キーワード 後ろ姿;髱(たぼ);抜き襟
男女別 女性
体の部分 頭部