近代日本の身装文化(身装画像)
説明 旧家の跡取り息子の主人公が、呼びつけた家扶に愚痴をこぼすのを、老家扶(カフ)は畏(カシコ)まって伺っている。その手の突きように注意。家扶という言い方はイギリスの butlerのような意味に、明治期の小説などではごくふつうに使われているが、本来は貴族家の家政管理のための、家令、家扶、家従というきちんとした職制のひとつだった。志賀直哉の家は祖父の代まで相馬中村藩(六万石)の家令だったことはよく知られている。この時代以後の大家では、これに該当する役目としては執事という呼び方のほうが一般化した。やや馬鹿にした三太夫という言い方もある。「紳士に仕える紳士」といわれる butler は、主人の身の回りから食事の世話までするが、家扶や執事は家内取締を心がけるだけで、この場面でも主人に着替えさせるため、島田を結った若い小間使を連れてきている。「裕はそれに躰を任せて着更をすると(……)」。(大丸 弘)
ID No. A09-016
出典資料 大阪毎日新聞
発行年月日 1909(明治42)年7月24日号 4面
画家・撮影者 山本英春(生没年不詳)
小説のタイトル 仕合者(しあわせもの)(2)(1(2))
作者 田口掬汀(1875-1943)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D017:[男の老人]
D4ge:[下女;下男;召使い]
D2sim:[島田;高島田]
D3ob:[帯の締め方;帯の位置]
D80:[姿勢;ポーズ(特異な姿勢・ポーズ・格好一般)]
時代区分・年代 20世紀初め;1909(明治42)年
国名 日本
キーワード 家扶(かふ);バトラー;執事;小間使い;手の突き方;正座;お太鼓結び;廊下
男女別 男性;女性
体の部分 全身;坐臥