近代日本の身装文化(身装画像)
説明 豊かな家のお嬢さんと、彼女が外出のためダシにされた貧しい友人。お嬢さんの身なりは「縞御召の薄綿入れに、色縮緬の羽織ゾロリと着て、薄紫の編物肩掛をかけている」。そして懐からは金時計を取り出す。それに対して貧しい連れは、「銘仙絣の対服に、幅の狭い友禅の帯、随分お粗末な風体」とある。縞御召と銘仙というのは若い女性の外出着としては対照的で、大きな呉服店の宣伝する流行でも、御召は、いつもその中心品目だったのに対し、銘仙は、女学生や女中さんの外出着でもあった。挿絵に描かれたお嬢さんの編物肩掛も呉服屋のカタログにはいつも載っているもので、3円以上の値段。作者の田口掬汀は『日本風俗画大成』(1930年)の解説を鏑木清方とともに執筆している人物で、衣裳付けは信憑度が高い。その衣裳付けではなにも言っていないが、貧しい友人も襟元には襟留めが見える。この時代はごくあたり前のものだったのだろう。お嬢さんの髪は銀杏返し、友人は手づくねの束髪。(大丸 弘)
ID No. A09-005
出典資料 大阪毎日新聞
発行年月日 1909(明治42)年2月9日号 4面
画家・撮影者 阪田耕雪(坂田耕雪)(1871-1935)
小説のタイトル 猛火(40)(7):苦楽(1)
作者 田口掬汀(1875-1943)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D7re:[令嬢モデル]
D2ic:[銀杏返し]
D2hi:[束髪(庇髪など、後期平型の)]
Wku:[頸覆い(マフラー,ストール,襟巻,ショール)]
Qni:[ニット;編み物]
Wto:[時計;時計鎖]
Wkas:[傘]
Qkas:[絣]
Wbu:[ブローチ;襟留め;襟飾り]
時代区分・年代 20世紀初め;1909(明治42)年
国名 日本
キーワード 縞御召の薄綿入れ;色縮緬の羽織;編物の肩掛け;金時計;傘の柄;銘仙飛白
男女別 女性
体の部分 全身;上半身