近代日本の身装文化(身装画像)
説明 ヒロインは十七,八歳。第7回では母子三人で屠蘇を祝っている。髭を蓄えていても倅(セガレ)は二十歳をせいぜい三つ四つ過ぎたくらい、母親が六十一歳の本卦還りというのは年が離れすぎている。しかしこの頃の小説には二十歳前の主人公と、老齢の親、という設定がなぜか多い。その老親も、祝いの膳を前にしてこちらに背を向けている姿は、切髪にした頭の真ん中は大きく禿げていて、現代であればとても数え六十一歳とは思えない。第6回,第7回の娘は襟元を詰めて着、襦袢に宝飾品の襟留めを用いている。この習慣はこのあと十年くらいで廃っている。髪は大きく膨らませた廂髪(庇髪)(ヒサシガミ)の束髪。第6回,第7回,第33回では髷を結ばず、後ろに垂らしている。それに対して第46回では二百三高地風に円錐状の髷をつくっている。束髪は若い女性はたいていは自分で愉しんで結んだ。したがってその日その日で多少スタイルがちがうし、ときには失敗作もあって、女学校では休み時間に、器用な友人が結び直してやるようなこともよくあったらしい。第46回ではとくに後れ毛が目立つが、これは油をあまり、あるいはまったく使わないための、束髪のやむをえない特色。(大丸 弘)
ID No. A08-016
出典資料 大阪毎日新聞
発行年月日 1908(明治41)年8月15日号 10面
画家・撮影者 山本英春(生没年不詳)
小説のタイトル 第三回当選懸賞小説 将棋嶋(しょうぎじま)(46)
作者 斎藤星瀾(生没年不詳)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D004:[適齢期の娘;新造;(1) 嫁入り前の娘,新妻,さらに一般の他家の妻女をいう。]
D2hi:[束髪(庇髪など、後期平型の)]
D1ka:[髪飾り(櫛,簪,リボン)]
Wbu:[ブローチ;襟留め;襟飾り]
時代区分・年代 20世紀初め;1908(明治41)年
国名 日本
キーワード 二百三高地髷風;後れ毛;リボン
男女別 女性
体の部分 上半身
関連情報 A08-012, A08-013, A08-015, A08-016