近代日本の身装文化(身装画像)
説明 中くらいの暮らしをしている人妻。彼岸桜の咲く頃の日曜日、久しぶりに尋ねる友人は煉瓦塀をめぐらせた裕福な家の人。「とっておきの金の模様のある三枚櫛などを挿しこんで(……)一張羅の小紋縮緬の小袖に羽二重の羽織を重ねて、新しい足袋がないのに焦れて、成る丈白そうなのを捜して」穿く、という始末。本文の中には羽織とあるのだが、挿絵では2(2),2(4)でわかるように被布になっている。被布はコートとよく似ているが、羽織と同じように家の中でも着ることができる。2(1)の、門前に佇んでいるときに抱えているのは、ボアのショールのように見えるが本文では言及がない。女性の束髪はこの時期らしい大きさになっているが、画家の梶田半古の不注意で三つの図の髷の高さがちがっている。2(2)であると、日露戦争(1904年,1905年)以来まだ続いている二百三高地風。三枚櫛は二枚櫛とともに束髪独特の櫛で、前髪の上と両鬢(ビン=横髪)に挿す。(大丸 弘)
ID No. A07-084
出典資料 国民新聞
発行年月日 1907(明治40)年3月22日号 7面
画家・撮影者 梶田半古(1870-1917)
小説のタイトル 焔(ほのお)(2)(1)
作者 徳田秋声(1871-1943)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D2hi:[束髪(庇髪など、後期平型の)]
D1ka:[髪飾り(櫛,簪,リボン)]
Vhi:[被布]
Wku:[頸覆い(マフラー,ストール,襟巻,ショール)]
G05:[塀;門]
時代区分・年代 20世紀初め;1907(明治40)年
国名 日本
キーワード 二百三高地髷風;三枚櫛;ボアのショール;鉄門
男女別 女性
体の部分 全身
関連情報 A07-084, A07-085, A07-086