近代日本の身装文化(身装画像)
説明 物語は東京日比谷公園の夕涼みでの、男女の出逢いからはじまる。日比谷公園が開園したのはちょうど四年前の6月1日、話題性もあったのだろう。男は元禄模様かなにかのきわめて派手な浴衣に白縮緬の兵児帯、絽の羽織、幅の広い桐柾の薩摩下駄と、という裕福な紳士風の身なり。金の指環に金縁の眼鏡はなにかにつけて金をよろこんだこの時代風、衣装付けにはないがステッキを携えていて、これも紳士のきまりのようなもの。ちょうど三越呉服店の元禄風キャンペーンの最中だったので、柄が多少派手すぎても、話の種を着て歩くゆとりを見せる。束髪にリボンの女性は「十九か二十歳位、縮緬の浴衣に紬錦の単帯、籐表の高い木履(ポクリ)を穿いて、片手に団扇をもった姿は、どう見てもいわゆる女学生社会の人ではない、どこかに気品が備わっている」と。ポクリ風の下駄を二十歳の女性が履くことや、「女学生社会」に対する見方などは、あまりほかに例を見ない。(大丸 弘)
ID No. A07-005
出典資料 大阪毎日新聞
発行年月日 1907(明治40)年5月28日号 8面
画家・撮影者 阪田耕雪(坂田耕雪)(1871-1935)
小説のタイトル 第二回懸賞当選小説 行く雲(1)
作者 森岡騒外(生没年不詳)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード Wbo:[かぶり物一般;帽子]
Vyu:[ゆかた]
Wge:[下駄;クロッグ]
Wtu:[杖;ステッキ;松葉杖]
D004:[適齢期の娘;新造;(1) 嫁入り前の娘,新妻,さらに一般の他家の妻女をいう。]
D2hi:[束髪(庇髪など、後期平型の)]
D1ka:[髪飾り(櫛,簪,リボン)]
Wou:[扇子;団扇;扇風機]
時代区分・年代 20世紀初め;1907(明治40)年
国名 日本
特定地域 東京;日比谷公園
キーワード 浴衣;薩摩下駄;リボン;うちわ
男女別 男性;女性
体の部分 全身