近代日本の身装文化(身装画像)
説明 山家育ちの美女が、たまたま訪れた都の貴公子に見いだされる、という筋書きはこの時代の新聞小説にわりあい多い。「その歌の主は年頃十八九、水と石との色に副(ソ)う手拭い目深に、冠り残した銀杏返しの髪の黒さ、紅い根掛け、紅い襟、紅い帯、片手に紅い裾をかかげて、せせらぐ水のなぶるに任せた脛(ハギ)白く」とある。この娘は玉子を抱えていたのだが、山中を行く車馬の列に驚いて、そのうちの三,四個を「友禅の前垂包」から取り落とした。挿絵ではわかりにくいが、裾をまくって前に挟み、その挟んだ辺りで前掛けに包んだ玉子を抱えている。前掛け、あるいは前垂れは下層階級の女性は日がな一日掛けていて、ちょっとしたものを持ち歩くにも風呂敷のように利用した。しかしもちろん友禅の前垂れとなると飾りのひとつでもあったろう。それにしてもこの時代の娘の身なりは紅いものずくめ。(大丸 弘)
ID No. A07-001
出典資料 大阪毎日新聞
発行年月日 1907(明治40)年1月1日号 16面
画家・撮影者 阪田耕雪(坂田耕雪)(1871-1935)
小説のタイトル 懸賞小説第一等当選 嫁ヶ淵(1)
作者 小笠原白也(1873-1946)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード K6:[海;河川;湖沼]
D004:[適齢期の娘;新造;(1) 嫁入り前の娘,新妻,さらに一般の他家の妻女をいう。]
Wta:[タオル;手拭い;手拭い被り]
Wmae:[前掛;エプロン;割烹着]
D3su:[裾;褄;端折り;からげ]
時代区分・年代 20世紀初め;1907(明治40)年
国名 日本
キーワード 姉さん被り;姉さんかぶり;姐さん被り;姐さんかぶり;紅い襟;お腰;前垂れ