近代日本の身装文化(身装画像)
説明 田舎の茶店の女がその器量と人柄を見込まれて、病弱な奥様の代わりに旦那様の子どもを生むように奥様自身から求められる。第40回の娘の姿は、「廂髪(ヒサシガミ)能く似合いて、お関がこの春着にした、江戸褄模様の紋付に、見違うばかり品格立勝りて、貴紳の令嬢と云うとも羞しからず見受けられた」と前回に述べられている。お関とは奥様の名。女は昨日までは田舎にいたとき同様に島田を結っていたのを、いつも束髪の奥様が、自分と同じ束髪にさせ、身につけるものも奥様のものをそのまま与えられている。第61回は人目を避けて女に近寄る郷里の男、第121回はその男の不審な死のあと、事態の思わぬ展開に悩む女。第40回から第120回までの間にはかなりの時間が経過し、女の環境も変わっているが、束髪の利点のひとつは、結う人の身分や年齢に無関係なこと。この束髪は前髪も髷も非常に大きいので、下田歌子式とか花月巻などの部類ともいえるし、第120回は二百三高地型ともいえる。第40回の説明で廂髪(庇髪)という言葉がすでに使われているのは、ずいぶん早い例。(大丸 弘)
ID No. A05-123
出典資料 東京日日新聞
発行年月日 1905(明治38)年12月16日号 7面
小説のタイトル 妾の罪(しょうのつみ)(61)(13(4))
作者 広津柳浪(1861-1928)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード G043:[縁先;縁端]
D2so:[束髪(前期縦型の)]
D1ka:[髪飾り(櫛,簪,リボン)]
D801:[強い悩み・悲しみ・口惜しさ・羞恥の表現]
Vhao:[羽織]
Vob:[帯]
時代区分・年代 20世紀初め;1905(明治38)年
国名 日本
キーワード 下田歌子式;花月巻;二百三高地髷;リボン;袖で顔を覆う;竪縞のきもの;羽織紐;三尺帯
男女別 男性;女性
体の部分 全身;坐臥
関連情報 A05-120, A05-123, A05-124