近代日本の身装文化(身装画像)
説明 夫は銀行頭取の地位にあり生活になんの不自由もないが、病弱なため子どもを生むことは諦めている妻。年齢はまだ二十三,四、「瓜実顔の、眼に権こそ見ゆれ、何処に点の打ちようもなき美しさで、前髪堆(ウズタカ)き束髪よく似合い」という。第1回は遠景ではっきりわからないが、第48回の病床の姿は乱れた髪ながら恰好はよくわかる。束髪は油を用いないため後れ毛の多いのがその特色のひとつ、もちろん病床では特別だが。前髪堆きというほどこの挿絵では大きくしていないが、丸髷の前髪くらいになるものが下田歌子式などにはあった。奥様は寝間着の下にきちんと襦袢をかさね、緩くしごきを巻いている。夜具はこの時代はまだ、大きな袖と黒ビロードの襟がついた掻巻がふつう。敷布はすでに普及していたが、上下にだけ巻き込む幅の狭いもの。確かにこの方が布団の柄が見えて好い、という見方もある。(大丸 弘)
ID No. A05-111
出典資料 東京日日新聞
発行年月日 1905(明治38)年10月14日号 7面
小説のタイトル 妾の罪(しょうのつみ)(1)(1(1))
作者 広津柳浪(1861-1928)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード H806:[神社]
D004:[適齢期の娘;新造;(1) 嫁入り前の娘,新妻,さらに一般の他家の妻女をいう。]
D2hi:[束髪(庇髪など、後期平型の)]
時代区分・年代 20世紀初め;1905(明治38)年
国名 日本
男女別 女性
体の部分 全身
関連情報 A05-111, A05-122