近代日本の身装文化(身装画像)
説明 来客のために茶を運んでいるこの家の娘。目白台に、老大樹の茂る庭に囲まれた別荘を持つという富豪の家つき娘で、心優しい女性だが、不幸なことに容姿に恵まれていない。金持ち娘で不器量というと、自分の立場を鼻にかける意地悪な娘、という設定になりがちだが、このヒロインは、自分の器量の悪さをいつも引け目に感じている引っ込み思案な娘。この時代、不器量というと、例の女中顔か、痩せてぎすぎすして目の吊り上がったような顔にするのがふつうだった。けれどもそれでは読者の同情を得にくいという考えからか、丸々と肥えたお嬢さま――それも少しばかり肥えすぎた――というのがこのヒロイン。挿絵の右田年英は浮世絵師の系統に立つ人ではあるが、この時代の挿絵画家の中では飛び抜けた写実力を持っているので、そういう気の毒なお嬢さまをじつに巧みに描きだしている。(大丸 弘)
ID No. A05-004
出典資料 東京朝日新聞
発行年月日 1905(明治38)年1月12日号 7面
画家・撮影者 右田年英(梧斎年英)(1863-1925)
小説のタイトル 唯心(9)
作者 武田仰天子(1854-1926)
資料タイプ 挿絵
身装画像コード D7re:[令嬢モデル]
D2so:[束髪(前期縦型の)]
D1ka:[髪飾り(櫛,簪,リボン)]
D3ob:[帯の締め方;帯の位置]
時代区分・年代 20世紀初め;1905(明治38)年
国名 日本
特定地域 東京
キーワード お嬢様;リボン;お太鼓結び;横顔;側面;湯呑み茶碗;茶卓;障子
男女別 女性
体の部分 上半身
関連情報 A05-004, A05-005, A05-006